2012/07/15

関西BPセミナーが開催されました

今回は、関東ではプレオーストラルが開催されていた週末の6月30日から7月1日にかけて関西で行われましたBPセミナーの様子について報告させていただきます。

この度の関西BPセミナーは、両日ともに大阪大学豊中キャンパスで開催され、会場提供していただいた大阪大学はじめ、大阪府立大学、京都大学、神戸大学、広島大学、奈良女子大学(五十音順)の6大学から2日間でのべ60名のディベーターに参加していただきました。また、JPDUからレクチャラー兼ジャッジとして、高柳(国際基督教大学4年)と小野山(成蹊大学4年)が派遣されました。

関西BPセミナー後の写真

今年より、秋JPDUトーナメントのディベート形式が、NA StyleからBP Style(各スタイルの詳細については、以前のブログ記事を参考)に変更するのに伴い、BP Styleに関するレクチャー及び練習環境の提供を目的としたセミナーが開催されるようになりました。

2日間で計4ラウンド、レクチャー内容は、ジャッジレクチャー、フィロソフィーレクチャー、POIの有効的な使い方など、他のスタイルよりBPスタイルで特に必要であったり、工夫が必要であったりする内容を重点的に扱いました。

関西圏におきましては、昨年より始まったBP Novice関西予選などを通じてBPに触れる機会が少しずつ増えてきたということもあり、全体的にBPスタイルに慣れていらっしゃる方が多いという印象を受けました。それに伴い、2日目のレクチャーでは、1日目にお聞きできた質問に答えるという質疑応答形式で、より実践的なレクチャーを行うことができました。ラウンドもまた、意図的に国際大会の過去モーションなど応用的なもので対戦していただきましたが、アイディアが豊富にでてきたり、多くの国の例が用いられたりするなどレベルが高いラウンドを拝見させていただきました。

昨年のBP Novice Adj Coreの派遣に続き、今年もレクチャラーを派遣して関西でBPセミナーを開催させていただきました。* 内容等も手探りの状態でしたが、たくさんの参加者の方々、ならびにJPDU関西のサポートのおかげで関西BPセミナーを行うことができました。関西や他の地域でも、この夏にBPセミナーを開催する予定ですので、今後ともBPセミナーをどうぞよろしくお願いします。


*当初「JPDUとして初めてレクチャラーを派遣してBPセミナーを開催」と記載しておりましたが、誤りであったため、訂正しました。誤った情報を掲載してしまい、申し訳ありませんでした。
また、誤解を招く表現があったため、再度訂正させていただきました。重ねてお詫び申し上げます。(2012/7/17 11:00PM)

2012/07/14

関東BPセミナーが開催されました


JPDU練習会担当の東京大学2年谷吉一樹です。

本日は、7月7日(土)に東京(会場:国際基督教大学)、8日(日)に神奈川(会場:神奈川大学)で開催されたBPセミナーについてご報告させていただきます。

今回のBPセミナーは、JPDU秋トーナメントがNAスタイルからBPスタイルに変更されたことに際して、BPスタイルについて学び、練習する機会をご提供するために開催されました。東京・神奈川合わせて約80名の方にご参加頂き、大盛況となりました。

ご参加くださった大学は以下の通りです。
津田塾大学、法政大学、一橋大学、慶應義塾大学、国際基督教大学、横浜国立大学、東京大学、創価大学、東京工業大学、東京理科大学、芝浦工業大学、学習院大学、首都大学東京、早稲田大学、上智大学、東京女子大学、神奈川大学、横浜市立大学
、東京外国語大学(お申込み順)
ご参加ありがとうございました。
会場提供にご協力くださったICUDSの皆様、神奈川大学ESSの皆様、本当にありがとうございました。
また、ジャッジやレクチャラーとして練習会にご協力くださった鈴木雅子さん、玉村瑤子さん、本当にありがとうございました。
ディベートレクチャー(東京)の様子
レクチャラー:中村万里菜(国際基督教大学 2年)
ジャッジレクチャー(東京)の様子
レクチャラー:玉村瑤子さん

今回のBPセミナーでは、午前には、ディベートレクチャーとジャッジレクチャーが行われました。ディベートレクチャーでは、BPスタイルの基礎についてのレクチャーが行われました。
レクチャーの後は、少人数のグループに分かれて実戦練習も行われ、ディベート初心者の方々にとって非常に有意義な時間を提供することが出来たのでは、と思います。

ジャッジレクチャーでは、BPスタイルに特有のジャッジ方法についてレクチャーが行われ、積極的に質問をなさったり、熱心にレクチャーを受けていらっしゃる様子がとても印象的でした。

そして午後には、ラウンドが行われました。慣れないBPスタイルでしたが、ディベーターもジャッジも、午前のレクチャーで学んだことを活かしてラウンドに取り組んでいらっしゃいました。特に、BPスタイルの特徴としては、Closing half (議論の後半を構成する人たち) が前半にない新しい分析を出すことが求められるのですが、Closing halfでもしっかり新しい視点を出していらっしゃったので、レクチャーを通して皆さんBPスタイルのコツがお分かりになってきたのではないかと思います。


ディベートレクチャー(神奈川)の様子
レクチャラー:高橋正篤(東京大学 2年)

また、セミナー後には懇親会が開かれました。参加者は、友達を作ったり、先輩からディベートについて話を聞いたりする等して各自交流を深めていました。とても楽しいものになったのではないか、と思います。

多くの方がセミナーに非常に満足してくださっていたようなので、練習会担当としても嬉しく思います。
次回は、ラウンドを中心とした練習会になる予定ですが、今回レクチャーを受けられなかった方にも、今回レクチャーを受けた方とあまり差が出来ないようレジュメをお配りしたり、軽くレクチャーを行わせていただく予定ですので、皆様お気軽にご参加下さい。
次回の練習会については詳細が決まり次第、PDMLなどを通してご連絡させて頂きます。
たくさんのご参加をお待ちしています。

ラウンド終了後ジャッジがコメントをしている様子

2012/07/08

JPDU Japan Pre-Australs 2012が開催されました

蒸し暑い日が続いておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。この度はJPDU Japan Pre-Australs 2012についてご報告させていただきます。

去る7月1日(日)、JPDU Japan Pre-Australs 2012が国際基督教大学にて開催されました。総勢26チーム(78名)にご参加していただき、予選3ラウンドと決勝1ラウンドの計4ラウンドの末、Love Sexy 重低音(東京大学と東京工業大学の混成チーム)が優勝し、International Cobanzame Union(東京大学、早稲田大学、東京工業大学の混成チーム)が準優勝しました。見事優勝したLove Sexy 重低音の皆さん、おめでとうございます。

優勝したLove Sexy 重低音の皆さん
左から:内山さん(東京工業大学)、佐野さん(東京大学)、吉丸さん(東京大学)

JPDU Japan Pre-Australsは毎年7月にオーストラリアやニュージランドで開催されるAustralsの準備大会として、2年前より開催されております。大学間対抗の大会である春トーナメントや秋トーナメントとは異なり、誰でも自由にチームを組んで出場できるオープン大会として開催されています。今年も現役のディベーターから普段は大会にあまり出場しない4年生やOBまで、幅広い層のディベーターに参加していただき、大変ハイレベルで白熱した大会となりました。各チームは自由にチーム名をつけることができ、思わず笑ってしまうようなチーム名もいくつか見受けられました。このように、ハイレベルながらもカジュアルな大会であることが、JPDU Japan Pre-Australsの大きな特徴の1つといえるでしょう。

白熱した決勝戦の様子

また、Australasian Styleを採用していることも見逃してはならない本大会の特徴の1つです。Australasian StyleとはAustralsでのみ採用されている特殊なディベート形式で、基本的にはPOIの禁止されたAsian Styleと考えていただいて問題ありません。普段のディベートではPOIが議論を活性化させる上で非常に大きな役割を担っていますが、Australasian Styleでは逆にPOIを禁止することによってスピーチへの一切の干渉をなくし、ディベーターは8分間落ち着いて冷静にスピーチを行うことができるようになっています。

最後に、忘れてはならない本大会の特徴が、大会運営チーム(コミ)がディベート歴2年目のJPDU役員を中心に構成されているということです。今回TD(大会実行委員長)を務めた早稲田大学の川名くんを始め、運営委員の多くが去年ディベート始めたディベート歴2年目の学生ばかりでした。これは、若い世代のディベーターに大会運営を任せることで早い時期に大会運営の経験を積んでもらい、将来の大会運営の質の向上に繋げることを目的としています。多少の遅延はありましたが、それ以外に大きな問題もなく無事大会が終わったことは、間違いなく彼らの優れた大会運営手腕のおかげであると言うことができると思います。お疲れ様でした。

大会運営チームと当日スタッフの皆さん
前段右から2人目:TDの川名(早稲田大学)
中段右から3人目:CAの織戸(国際基督教大学)
中段右から4人目:DCAの米山(慶應義塾大学)
(※TD:大会実行委員長、CA:審査委員長、DCA:副審査委員長)

以下、大会で出題された議題のリストです。

Round1: Crime and punishment
That we should abolish the use of insanity as a legal defense.
(法的擁護の根拠として精神異常を用いることを禁止すべきである)

That we should give prisoners the right to vote.
(囚人に投票権を与えるべきである)

That we should criminalize the payment of ransom.
(身代金の支払いを刑罰化するべきである)

Round2: Children
That we should hold students legally responsible for bullying if it resulted victim's death.
(いじめが原因で被害者が死に至った場合、いじめをしたことについて生徒に法的責任を問うべきである)

That parents should have the right to choose the sex of their children in developing nations.
(発展途上国において、親は子供の性を選ぶ権利を持つべきである)

That we should extend Child Abuse Laws to include punishing parents who force homosexual children to become straight.
(親が同性愛者の子供に異性愛者となることを強要した場合にも、児童虐待法を適用するべきである)

Round3: Company
That we should allow insurance companies to consider the results of genetic tests in assessing potential customers.
(潜在的顧客を査定する上で、遺伝子テストの結果を考慮することを保険会社に許可するべきである)

That we should make the directors of transnational corporations criminally responsible for any environmental damage caused by their corporations in developing world.
(多国籍企業の取締役に、発展途上国で企業が引き起こした環境被害の刑事的責任を問うべきである)

That we should abolish right to strike.
(ストライキ権を廃止すべきである)

Grand Final: War
That the military targeting of any place of worship is a legitimate warfare tactic.
(礼拝の場所を軍事的攻撃目標とすることは、正当な戦術である)

That the post conflict societies should have a Truth and Reconciliation Commission (including a mechanism that grants amnesties) instead of criminal trials when dealing with war criminals.
(紛争後の社会は、戦争犯罪人を処置する上で、刑事的裁判の代わりに(恩赦を付与するメカニズムを備えた)真実和解委員会を開くべきである)

That international law should extend the full protections to guerilla fighters, insurgents and terrorists as prisoners of war.
(ゲリラ兵士、反乱者、テロリストにも戦争捕虜と同様の保護が国際法の下で適用されるべきである)

次回JPDUが開催する大会は、9月中旬開催を予定しております秋トーナメントとなります。秋トーナメントまでには日本各地でBPセミナーが開催され、9月8日~10日にはJPDUサマーセミナー2012が催されることとなっております。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

それではまた、次回の更新で。